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学生が集まるバー(飲み屋)からマーケット(市場)の動向を理解する

2012年4月16日

A Bar May Be the Place to Understand Markets: Buchanan from Bloomberg View by Mark Buchanan (20120207)
(http://www.bloomberg.com/news/2012-02-07/a-bar-may-be-best-place-to-understand-markets-commentary-by-mark-buchanan.html)

[the Gist/要旨]

…… 海外のある大学の敷地内にバーがあるとしよう。そのお店は音楽を聴きながら安価な飲み物が飲める(健全な)場所である。
 通常は学生達が毎週木曜日に利用しているのだが、店の広さが限られているのが難点だ。6割くらいの混み具合がいちばん快適である。6割以上だと混雑しすぎて不快感が高まり、6割以下だと逆に人と人との隙間が広くなりすぎて余り楽しくない。そこで問題となるのが自分が行く時に6割より多いかどうかを判断することである。これがマーケットで売買を判断することと近い意思決定のプロセスであるとのアイデアを示したのは、スタンフォード大学のブライアン・アーサー(エコノミスト)である。……

[Comment/視点と解説]

 ブルンバーグ・ビューのコラムニストであり、理論物理学者であるマーク・ブキャナンのコラムです。

 経済学者ケインズが、かつて株式投資は美人投票に類似していると語ったのは有名です。

 ある銘柄に投資するのは、自分がその銘柄を有望(美人)とみているというより、他の人がその銘柄をどれくらい有望(美人)とみているかが投資判断の基準となる、というものです。

 より多くの人が有望(美人)とみているものは買いであり、そうでないものは売りとなります。

 本コラムでは、大学のバーに行くかどうかを判断するのは、行くと決めることはある銘柄を買うこと、行かない(家にいる)と決めることは売ること、と譬えています。

 私もときどき知人とバーに行きますが、最適な混み具合というのはよくわかります。ここでいうバーは日本でいうとハブ(立ち飲みできるビールバー)、あるいは、小さなクラブ(昔のディスコ)に近いと思います。
 
 人々が行くか、行かない(家にいる)かをどう判断するのか。たとえば、先々週、先週と混んでいたから今週も混むはず、だからバーへ行かない(家にいる)と判断する人もいます。また先週混んでいたから今週は混まないはず。だから行くと判断する人もいるわけです。

 もしそのようなバーがあり、毎日外から観察していると、混み具合の変化をみることができます。それはランダム(予測不可能)に変化するはずです。

 それでは、毎日バーを観察することで将来の混み具合を予測できるのものでしょうか。市場関係者はこれまで果敢にこの課題に挑戦してきました。 

 これまでの経済理論では、均衡論を基礎としているためバーの譬えを使うと、混み具合は平均的にほぼ6割に均衡しているというものでした。

 ところが、バーに行く人が6割の混み具合を期待して行動した結果は、しばしばその期待を裏切ります。バーにまったく人がいなかったり、逆に人があふれるほど混雑する現象を発生させます。

 ただこれは一人ひとりがバーに行くかどうか合理的に判断しているとの前提があります。合理的に判断していない人が含まれている場合、またはバーでなく、日本の飲み屋ならどのうな結果となるのかは、興味のあるところです。

 それがマーケットクラッシュであったり、投資銀行の不良債権問題につながる投資行動につながります。このような状況を予想することが可能なのかは、今でも多くの人がさまざまな予測モデルのアイデアを提示している分野でもあります。
 

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